つわり奮闘記20:いよいよ入院・出産!!!

2021年1月17日(日)朝10時 病院まで両親に送ってもらって入院した。

入院中もヨダレつわりで空のペットボトルは必需品だった。助産師さんたちも「可哀そうにー」と眉をへの字にして心配してくれた。

私は個室に案内されて、パジャマに着替えほっと一息。

遂に、明日この子に会える!!!全然実感ないし、明日切腹するのかと思うと恐怖も少しあったけど、もう逃げられないと何度も自分に言い聞かせた。

その日は思ったよりよく眠れたけど、夜中に出産している方が頑張っている声が聞こえてきたことにより若干興奮状態になっていた。

2021年1月18日(月) 出産当日

朝からつわりもなく、とてもいい天気で気分も良い。

助産師さんに「2.3日お風呂入れないから朝のうちにシャワー浴びておいて下さい。」と言われてシャワーに入った。出産前の大きなおなかの写真を撮って、もうすぐ会えるよーと話しかけながら。 ワクワクとドキドキと恐怖が入り混じって、もうなんだか自分でもよくわからない気持ちだった。

大体手術は13時半からと言われていたので、12時過ぎ旦那さんに電話した。旦那さんの声が聞きたかった。本当は怖くて逃げだしたくて叫びだしそうだったけど、長かった8か月のつわりが終わると思うと、それが待ち遠しい気持ちもあった。旦那さんとの電話で平常心を取り戻したなーと思ったら助産師さんが入ってきて「手術の準備ができたから、行きましょう!」と言われた。旦那さんに「行ってくるね!」というと「行ってらっしゃい!頑張ってきてね!」と言われ『もうやるしかないぞ、わたし!』という気持ちになった。

病棟を出ると廊下にお母さんが待っていてくれた。ちょっと心配そうな顔。心配ばかりかけて申し訳ない。

手術室に入り帽子をかぶって、ベッドに横になった途端、、、怖くて歯がカタカタ震えだした。自分ではどうしようもなくて体が勝手に恐怖を抑えようとしているようだった。その様子を見て看護婦さんや助産師さんがそばに寄り添ってくれて手を握って「大丈夫だよ。」と声をかけてくれた。

麻酔科の先生が背中に麻酔をして、冷たい感覚があった。意識はあるけど、下半身に触られている感覚がなくなった。

手術室にはたくさんの人がいて、みんながみんなそれぞれに動ているのを見ながら、私はとりあえず歯をカタカタ震わせてヨダレを流していた。

先生が私を囲んで左右に一人ずつ立ち、手術が始まった。

その間ずーーーーーっと看護師さんが左手を握ってくれて私のヨダレを拭いてくれていた。右側には助産師さんが座って、私の手を握ってくれていた。

私は怖かったけど、痛みも何もないまま看護師さんや助産師さん、麻酔科の先生が手術の状況を教えてくれるのでそれを頼りに想像を膨らませて待った。

そして「もうすぐですよ。」の直後

「おぎゃーーーーーーっ」と手術室に響き渡る大きな声が聞こえ、その途端心が『ぽっ』と熱くなったのと同時に涙が出てきた。

「元気な男の子ですよ。」と言われて、感動で頭が真っ白になった。助産師さんが「赤ちゃん綺麗にしてお母さんの所に連れて来るからちょっと待っててくださいね。」と立ち去ったのと同時に、腰にだるい痛みを感じ始めた。どうしようもなくて『辛いなー』と思っていると麻酔科の先生が「もう少ししたら違う麻酔で楽になりますからね」と言ってくれて安堵した。

助産師さんが大きな口で泣き叫んでいる我が子を見せてくれた。そのまま二人で初めての記念撮影。ただその写真に写る私は、腰が痛くて笑顔がかなり引きつっていた。

そのあとは、よくテレビで見る酸素マスクみたいな物を口につけてもらい記憶がなくなった。先生たちが産後の処置をしてくださって無事に帝王切開手術を終えた。

手術のベッドから病室のベッドに移動する際も、これまたテレビでよく見る「1.2.3!」という掛け声とともにたくさんの方々が私を持ち上げて移動した。

ベッドに横になったまま手術室から出ると、お母さんが待ってくれていた。とっても幸せそうな顔で「お疲れ様ー!とってもかわいい赤ちゃんだね!つわりも長かったからよく頑張ったね!」と言ってくれた。もっと色々話したり、側にいてほしかったけど、お母さんとはコロナのためそこですぐにお別れとなった。

病棟に戻り、お薬が効いて眠くて眠くてずーっとウトウトしていた。

何もなければ、赤ちゃんと同室になるのは2日後。

帝王切開の傷の痛みを乗り切れるのか不安だったけど、この時は『痛み止めももらえるし、何とかなりそう!』と思っていた。

次の日から痛くて痛くてどうしようもない日々が来る事を全く予期していなかった私。

麻酔でポワンポワンして気持ちよくなっていた。でも、徐々にその麻酔が切れてくると激しい痛みが襲ってきた。助産師さんに「痛かったら1時間に一回このボタンを押してね。そしたら、そこから麻酔薬が点滴に入るから。」と教えてもらって、押しまくった。だって、痛いんだもん。押すとまたポワンポワンとしてきて、眠くなっていつの間にか寝ていた。

小児科の先生が来て「赤ちゃんが羊水を飲んでしまっているので少し保育器に入ることになりました。新生児室で様子を見ますね。」と赤ちゃんのことを教えに来て下さったときもポワンポワンしていて、笑顔で「はい!」と答えたが、後から「それ大丈夫なの!?」ととても心配になった。

赤ちゃんはそれから5日間、新生児室の保育器の中で過ごすことになった。